実験が早くできるサラリーマンのメリット

パソコンで仕事をする男性

実験でわかる能力

大学で理系の学生の場合、教養課程において化学薬品や実験器具の正しい使い方を学び、マニュアルに沿った正確な実験を行います。
もちろん、教授とともに実験の指導員が付き添い、実験そのものもマニュアル化されていますので、寸分たがわぬ実験結果が得られることでしょう。

こうした実験は、やるべきことを理解したうえで、ゴールまでのプロセスのタスクを振り分け、指示通りに実験を行います。
つまり、このプロセスをいかに効率よく短時間で進められることが重要で、実験工程を計画的に推し量る能力が必要となります。

もちろん、こうした授業で学ぶ学生たちには、科学の知識が少ないものですが、自分たちにかけている知識が不足していることを理解し、教授や指導員などに聞くことによって、手早く実験を終了させることができるのです。
また、自分たちで改良を重ねることで、短時間で実験を終了させるノウハウを身につけているのです。

サラリーマンに求められる能力と実験との因果関係

サラリーマンは、特定の与えられた条件をクリアしなければならないことが多く、特に若手時代はその工程が、理系の学生が行ってきた教養課程の実験能力に良く似通っています。

ただし、この教養課程の実験は、大学1年から2年の間限りであり、大学4年生ともなってくると、どういった実験を行っていくか自分たちで決め、その結果も教養課程の実験とは違い、答えがマニュアル化されていない新規のものとなっていきます。

したがって、教養課程で実験が要領よく行えたから、若手次第で活躍できたとしても、慣れてくるに従って応用力が試されてきますので、サラリーマンの成功の証しとはならないわけです。
逆に、教養課程の実験が遅くても、悲観することはありません。
実験の過程は、一つの狭いことに探究する論文作成において、疑問を持ち続ける人の方が、新たな発見を見出す可能性が高いとも言えます。

実験を見つめなおそう

理系出身のサラリーマンが、企業でサラリーマンとして成功していくには、正規のマニュアルに従ってばかりでは、いつまでも成長が望めません。
ただし、日本でサラリーマンとして活躍していくには、マネージメント力も強く求められてきます。

理系出身者は、プレーヤーとしての専門職を強く押し出したタイプが多いため、このスタイルのままサラリーマンで出世していくのは、なかなかに難しいことなのです。
もちろん、理系出身者には、分かりやすく説明するのは苦手といった方も多くみられますが、マネジメントができなくとも、最低限の研究成果だけを出すことでやり繰りすることは可能です。

したがって、マネージメント力を身につけるためにも、教養課程で実験が遅い人であっても、その実験過程がなぜ遅くなったか追及することで、改善のテクニックを学ぶことにより、仕事の設計を学ぶ良い機会となっていきます。