海に雷が落ちたら?人や魚は感電する?

ハリセンボン

水と電気の関係

水が電気を通す存在である、というのは皆さんもご存知のことと思います。
ただ、実は「純水」と呼ばれる水は、電気を通さない存在であることはご存知でしょうか。
水が電気を通すのは、水中に存在するイオンが電気の伝達を行うためです。
純水には水中のイオンが存在していないため、電気を伝達することはない、ということになります。

とはいえ、自然界に存在している水というのは純水ではなく、イオンを含んでいます。
例えば多くの水を湛える「海」の水というのも、やはり電気を通す存在ということになります。
ここではそんな自然界の水である海と、同じく自然界の電気である雷が出会った時、どのような時現象が起こるのかについて紹介します。
もし雷が海水に落ちた場合、海中の魚や、泳いでいた人は感電してしまうのでしょうか?

海と雷

まず結論としてですが、海に雷が落ちれば、その電気が海を伝って周囲の人間や魚を感電させる恐れは十分あります。
ただ、海水による電力の伝達範囲というのはそれほど広いわけではないため、雷が落ちた地点から大きく離れていれば感電することはありません。
伝達の範囲は大体30メートル前後となるため、この範囲内にいなければ致命的なダメージを受けることはないといえます。
当然ではありますが、雷が鳴り始めたらこのような危険があることは間違いないため、即座に海から上がることが重要です。

ここでもう1つ、海の中のどこにいるのかによって感電のしやすさに違いがある、ということについても紹介します。
海中から顔を出している場合と、海中に完全に潜っている場合とでは、前者の方が感電しやすいと言われています。

これは海中であれば海水が多く、その分電気が拡散しやすいために届きにくいためです。
その為、深い所を泳いでいる魚は雷による影響を受けることは少ない、ということになります。
この理論で言えばダイビング中は安全といったことになりますが、雷鳴がなる天候の際は海が荒れる可能性も高いため早めに岸に上がるようにしましょう。

また、海水浴中に雷が鳴った場合もすぐに海からあがり屋根のある場所へ避難しましょう。
海の中で感電してしまうと衝撃で気を失い体が動かなくなってしまいます。